違う、違う!というつぶやきをNHKの電波に乗せてしまった錣山親方@九州場所中日八日目

若の里−寄り切り−豊真将
若の里は立合いチョン付き。両手を土俵に付けてはいるものの、一旦静止してはいない。一方の豊真将は、右手をしっかりと付けて相手を待ってはいるものの、左手を土俵に付ける気配はまったくない。
というわけで、立合いが二度合わず、三度目にようやく成立。
「違う、違う!」というのは、二度目の立合いが不成立になった時に発した錣山親方のつぶやき。というよりは叫び声に近かったかも。操作ミスがあったのかNHKの電波に乗って日本全国に届いてしまいました。映像では行司さん*1豊真将の手付きを注意していましたが、若の里の方にも非があるということを、錣山親方はきっと言いたかったのでしょう。
二度のマッタにもめげず三度目の立合いでも張り差しで立った若の里でしたが、その頃にはもう気合が抜けてしまっていたのか、出足に勢いがなく、あっさりと豊真将に寄り切られてしまいました。

※※※

後半戦は、前半戦を四勝四敗の五分の星で乗り切った豪風(東筆頭)に注目してみたい。同部屋の嘉風がどういうわけか中日で七勝一敗という好成績なので、二人揃って調子に乗れば、二度目の三役が見えてくるかもしれない。

相撲のゆるキャラ

とうとう相撲協会にも「ゆるキャラ」が登場。
右は「ひよの山」

他にも謎の「ゆるキャラ力士」がいて、9名(9匹?)をまとめて「ハッキヨイ!せきトリくん」と名づけられている。クチバシが尖っていることからわかる通り、鳥(トリ)のキャラということらしい。

ここに来て、相撲協会も随分と思い切ったことをしたもんだ・・・

と関心していたのだが、実は4年前に怪しい「ゆるキャラ」もどきが登場していたのをすっかりと忘れていた。平成17年に作られた相撲健康体操教本に「元気君」というキャラが登場している。だがこれは今一つ「ゆるキャラ」ブームに乗り切れていない。

そうは言っても、今回の「ひよの山」たちは、少なくとも「元気君」よりは力を入れて作られているように見える。何だか良く分からないし、どうなるのかもやっぱり良く分かりませんが、相撲を身近に感じる人が増えてくれるといいなぁ、ということにしておきましょう。

土佐ノ海結婚式@ウェスティンホテル東京


写真の順番:高砂のお二人→鏡開き→ケーキ入刀。他にもありましたが省略。鏡開きの時の土佐ノ海、目つきがやけに真剣なのはどうして?左が豊真将、右が鶴竜です。時津風一門の関取衆(親方、資格者など)が参加していました。

出席者が400名近いと、入退場だけでもそれぞれ30分近くかかるので大変。6時会場でしたが、最後のお客様をお見送りしたのは9時半を過ぎていたかと思います。それにしても、主役が会場外でお見送りしている時に会場内で流れたその日のハイライトビデオには驚かされました。式の様子はまだしも、つい30分前に披露宴で行われた出来事まで、非常にコンパクトにまとめられていたのです。映像処理班(というのか?)の皆さまも、お疲れさまでした。

幕内の定員は安馬 改メ 日馬富士が大関になっても変わりません

幕内力士の定員は42人と決められています。この中には、横綱をはじめ、大関・関脇・小結の三役力士も含まれます。九州場所では平幕が東西16枚目までありましたが、次の初場所では前頭16枚目の力士は一人になります。定員の意味を平幕だけの数値と時々誤解している人がいるので、念の為に書いておきます。

で、以下は蛇足。

幕内に次ぐ階級の十両は、28人が定員。幕内と合わせた70人が「関取(せきとり)」と呼ばれる一人前で責任のある地位を占めています。関取の敬称には「関(ぜき)」を付けますので、日馬富士関のように四股名の後に「関」を付けて呼びます。普通の感覚で「〜さん」と呼ぶことは失礼に当たりますので、十分注意しましょう。
関取未満のお相撲さんのことは取的(とりてき)、もしくは力士養成員(りきしようせいいん)と呼ばれています。
昔は、関取になるまでは給料が貰えない、と言われていました。もちろん相撲部屋に住み込むのですから衣食住にお金はかかりません。最低限、力士として生活することはできます。が、今や衣食住付きの生活環境があること自体が収入とみなされて、全ての力士が所得税社会保険料を納めている時代です。なので給料の有無で関取と取的とを分けることはできません。その代わり、給料の額と待遇の良し悪しがその差を表すことになります。
取的でいる間は個室が与えられません。大部屋で共同生活を送ることになります。相撲部屋の生活を支えるためのほとんど全ての雑用を自分達で行わなくてはなりません。掃除・選択・炊事・買出しなどを当番制でこなします。また、関取や親方の身の回りの世話をする付け人としての仕事もあります。
このような生活の中で、本場所の土俵で好成績を残し、番付を上げ、いつか関取になることを夢見て、力士達は日々精進しています。大相撲の力士は全員で750人程度おりますので、約1割の狭き門を目指しています。

福岡、新十両ならず 〜 同じような成績なのに結果に大きな差が

西幕下筆頭で5勝2敗の好成績を上げた福岡に、新十両の吉報は届きませんでした。気の毒・・・
先場所の西幕下筆頭は翔天狼で4勝3敗。今場所の福岡よりも数字的には悪い成績です。それが西十両9枚目まで昇進し、何と12勝3敗の好成績をあげ、今場所の十両優勝までかっさらってしまいました。
運に左右される番付とはいえ、同情せずにはいられません。

新十両は琴国(佐渡ヶ嶽部屋

意外と笑顔が若々しい(と言っちゃ失礼かも・・・)

安馬 改メ 日馬富士(はるまふじ)

普通は読めません。「日」に「はる」という読みがあると報道されていますが、本当のことなんでしょうか???

伝達式後の会見で新しこ名を発表した伊勢ケ浜親方は、名前の由来について「最初に『日』をつけようと思った。日には太陽という意味がある。相撲界に陽をかざして、大輪の花を咲かせてほしい。それと僕(旭富士)の富士を入れました」と説明。「日」を「はる」と読ませたのは、「読み方を調べたら『はる』と読めることが分かり、『きれいだ』と思ったから」と語った。

半分呆れながら、新たにゲットした雑学3つ。

  • マレーシアのことを馬国と書くらしい。なので、日馬と書けば、日本とマレーシアのことを意味する。日米/日韓/日中/日伊/日独とか、そういう乗りです。
  • 日馬という苗字を持つ人が実在しているようです。日馬幹弘と書いて「くさま みきひろ」と読むお医者さんです。
  • 群馬県に榛名富士(はるなふじ)というのがある。同名の力士も存在した。土地の名前にちなんだ四股名をつけるのは、ある意味、王道。

他の「安」で始まる力士の改名は?

安美錦は返り関脇が濃厚。安壮富士は返り十両が決定。とイベント盛りだくさんなのだから、ついでに改名すればいいのに・・・と思ってましたが、更に難解な四股名になるぐらいだったら、今のままでもいいかもしれません。