連休明けだと間違うんですかね?白鵬/白鳳とか安馬/安間とか
特に悪気があるわけではないのですが・・・ついつい、気が付いちゃいました。連休明けだと気が緩んで間違えてしまうんでしょうか?スポニチが毎日新聞社の子会社だってことを考えると、もしかすると体質の問題かもしれません。
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2008/11/25/02.html
http://mainichi.jp/enta/sports/general/sumo/news/20081124k0000m050092000c.html
↑さすがに丸一日経過すると直るようです↑
わずかな差がいつの間にか大きな差に
翔天狼(西十両9枚目)と玉飛鳥(東十両8枚目)は、二人とも秋場所幕下上位で好成績を上げて今場所十両に昇進した力士です(翔天狼は初めての十両で、玉飛鳥は再度の昇進という違いはありますが)。番付も8枚目と9枚目なので、これだけみるとそれほど大きな実力差があるとは考えにくいのですが、来年初場所では、幕内力士と幕下力士に分かれてしまうかもしれません。今、そんな状況が起きています。
両者がともに昇進・陥落となる可能性は、実はかなり低い(ほぼゼロかも?)のですが、もしもそうなってしまうと「ある時点での差がたとえわずかであっても結果に大きな差が出てきてしまう」というカオス的状況が相撲の番付で観測されることになります。
四股名 | 秋場所 | 成績 | 九州場所 | 成績 | H21年初場所 |
---|---|---|---|---|---|
翔天狼 | 西幕下筆頭 | 4勝3敗 | 西十両9 | 12勝3敗 | 幕内昇進かも? |
玉飛鳥 | 東幕下4 | 6勝1敗 | 東十両8 | 5勝10敗 | 幕下陥落かも? |
というのはちょっと言い過ぎで、番付の上げ下げは、あえて差がつき易いように仕組まれています。一場所に7番もしくは15番の奇数個の相撲を取り、明確に勝越しと負越しが決まります(勝星と負星が等しくなる同点がない)。上げ幅、下げ幅は下位の段ほど大きくし、上位では幅を小さくすることで、幕内上位に安定して力を出せる力士が残るような仕組みになっています。逆に言うと、実力の伸びが停滞したような時には、番付上の一点に留まるのではなく、番付上の行ったり来たりを繰り返すことになります。普通だったら気力が萎えてしまうことでしょう。ただ、そういう時に腐らずに、稽古に励むことができるかどうかで、その後の実力の伸びが決まってしまうのだと思っています。
また、十両以上は定員の問題があります*1ので、幕下と十両、あるいは十両と幕内の入れ替えでは、それなりの成績を上げたのにもかかわらず、番付が上がらないということがたまに起こります。
大きな差と思ったけれど、実は小さな差にしかならなかった・・・
今場所、西幕下筆頭で5勝2敗の好成績を上げた福岡の新十両昇進が微妙なことになっています。来場所もまた幕下に留められるかもしれないのです。今場所の幕下上位での成績優秀力士は3名。東筆頭の安壮富士が6勝1敗、東10枚目の琴国が7勝全勝(おまけに優勝)しており、昇進の優先順位で言うと、福岡はこの二人に続く3番目に位置づけられます。
一方、十両から幕下に落ちそうな力士は、12枚目の磋牙司(5勝10敗)と10枚目の龍皇(4勝11敗)の二人ぐらいしか候補が見当たりません。あえて落とすとするなら、12枚目の白馬(7勝8敗)か8枚目の玉飛鳥(5勝10敗)ぐらいしか見当たりません(・・・ということで、玉飛鳥の件は最初に戻る↑)。
福岡にとっては5勝という大きな勝星も、今場所に限ってみると相対的には小さなものになってしまうかもしれません。いずれにせよ、水曜日の番付編成会議まで福岡は眠れない夜を過ごすことでしょう。
安馬にはこの機会に良い四股名を付けてもらいたい
大関取りがかかる九州場所で13勝2敗。決定戦に敗れて優勝を逃したとは言え、横綱と最後まで優勝を争って、この成績ですから、大関昇進は決定でしょう。
で、気になるのが四股名です。親方が改名を名言しているらしいので、安馬が四股名を変えることはほぼ決定なのでしょうが、この機会に安馬には良い四股名を付けて上げていただきたい。今のままでは、安っぽい馬に思えてしまって、どうにもいけない。安馬だけではなく、安美錦や安壮富士も改名してはいかがでしょうか。安馬は大関昇進が、安美錦は関脇復帰が、安壮富士は再十両昇進が確定的なので、この機会を見逃す手はありません。とにかく、旧安治川部屋の「安」で始まる四股名は、安っぽい意味を想起させるか、もしくは何ら具体的な意味を持ちえていないので、せっかく付けた四股名が生きていないのです。
関脇・安馬が、大関昇進時にしこ名を改名する計画があることを師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が22日、明かした。大関昇進時の改名は93年春の貴花田→貴ノ花以来15年ぶり。
・・・候補としては師匠の現役時代の「旭富士」、伊勢ケ浜部屋に所属していた第38代横綱「照国」、師匠から一文字もらって「旭馬」と書き「あま」と読むものなどが考えられる。
元々、安馬の「安」は、師匠が年寄・安治川だった時代に付けられたもの。昨年11月に伊勢ケ浜を襲名したとき、幕下以下の力士は改名していたが、関取衆はそのまま土俵に上がっていた。
もちろん、師匠である元旭富士(旧安治川親方、現伊勢ヶ浜親方)にも同情すべき点がいくつかあります。自分の現役時代の四股名である旭富士の一部を弟子に継がせようと思っても、そもそも「旭」は付けにくいという事情があります。というのは、自分の師匠である大島親方の現役時代の四股名が「旭國」なので、四股名に「旭」を付けるのであれば大島部屋の方が自然なのです。また「富士」には、旭富士と同時期に活躍した大横綱の「千代の富士」のイメージが付きまとってしまうという事情もあるかと思います。そんなわけで、安治川時代にはやむを得ず「安」で始まる四股名を量産していたのではないでしょうか。
安治川から伊勢ヶ浜に名跡を変更した際に、幕下以下の「安」で始まる四股名を変えていたわけですから、今回の大関昇進・関脇復帰・十両復帰の機会を逃さず、安馬を筆頭に、関取達にも良い四股名を付けていただきたいと、切に願っております。
壊れた土俵
目に見えるような大きな崩壊が起こる前に、普通だったら何らかの兆候があったはず。誰も気が付かずに、不具合を見落としていたのだろうか?素人には見分けの付かない、小さな変化を見極めて、事前に手入れ・修繕が行われていると思っていたのですが・・・
大きな白星を手にしたというのに、高見盛の顔はこわばっていた。千両役者の快勝に館内は沸いたが、鶴竜とともに落ちた砂かぶりから見上げた土俵は破壊されていた。東西2つずつある、踏み俵を置いた土俵への上がり口。そのうち、西の1つの踏み俵の上部が幅30センチほど崩れ落ちたのだ。
大きくヒビの入った土俵もどうかと思うのだが、本場所の取り組みの最中に土俵がこんな風に大きく壊れるなんて、何だか本当に格好が悪い。呼出しさんには悪いけれど、もう少しきちんと手入れをして欲しいものです。
それにしても、こういう場面に遭遇したのが高見盛だというのが、何とも言えず笑えてくる。本人は一生懸命やっているのに、本筋とはちょっと違うところで話題を提供するのが、彼独特のキャラなんでしょうね。一方の鶴竜は、右ヒザを負傷して11日目より休場。軽症だということで、早い回復を願っています。気の毒ですね。
九日目の伊勢ノ海部屋・・・全員黒星
土佐ノ海、四ツ車、熊谷、荒海、荒馬強、雷山、満木と、九日目に相撲を取った全力士が黒星。疲れが出ているころか、あるいは風邪でも流行っているのか・・・
第一線で活躍する力士の条件
単に強いというだけでは不十分で、丈夫であることも求められる。怪我をしないことと、相撲を続けながらでも怪我を治す能力、もしくは怪我を悪化させない技術を持たないことには、幕内力士として長く活躍することは望めない。
大相撲にはオフシーズンがないので、休んで(場合によっては手術をして)しっかりと怪我を治すという対策がとりにくいという事情がある。少々悪いところがあっても、だましながら相撲を取り続けることになりがちだ。それが返って他の故障を誘発してしまうことにもつながる。昨日は悪いところが無ければ良いが、と書いてはみたが(id:omochikun:20081116:p3)、案の定、今までにない故障を抱えていたようだ。
支度部屋では無言の大関。師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)によると、左腕だけでなく股関節にも痛みを抱えているそうで本来の力強さが見られない。
一度痛めている琴欧洲の右ひざ(id:omochikun:20060311:p3)は残念ながらもう元には戻らない(だろう)。それでも、故障を治すのではなく、故障を克服する相撲の取り方を身に着けることができれば、まだまだ琴欧洲にも活躍のチャンスは残っているはずだ。両回しをガッチリと引き付けて前に出る、琴欧洲の力強い寄りの復活を期待している。