幕内の定員は安馬 改メ 日馬富士が大関になっても変わりません

幕内力士の定員は42人と決められています。この中には、横綱をはじめ、大関・関脇・小結の三役力士も含まれます。九州場所では平幕が東西16枚目までありましたが、次の初場所では前頭16枚目の力士は一人になります。定員の意味を平幕だけの数値と時々誤解している人がいるので、念の為に書いておきます。

で、以下は蛇足。

幕内に次ぐ階級の十両は、28人が定員。幕内と合わせた70人が「関取(せきとり)」と呼ばれる一人前で責任のある地位を占めています。関取の敬称には「関(ぜき)」を付けますので、日馬富士関のように四股名の後に「関」を付けて呼びます。普通の感覚で「〜さん」と呼ぶことは失礼に当たりますので、十分注意しましょう。
関取未満のお相撲さんのことは取的(とりてき)、もしくは力士養成員(りきしようせいいん)と呼ばれています。
昔は、関取になるまでは給料が貰えない、と言われていました。もちろん相撲部屋に住み込むのですから衣食住にお金はかかりません。最低限、力士として生活することはできます。が、今や衣食住付きの生活環境があること自体が収入とみなされて、全ての力士が所得税社会保険料を納めている時代です。なので給料の有無で関取と取的とを分けることはできません。その代わり、給料の額と待遇の良し悪しがその差を表すことになります。
取的でいる間は個室が与えられません。大部屋で共同生活を送ることになります。相撲部屋の生活を支えるためのほとんど全ての雑用を自分達で行わなくてはなりません。掃除・選択・炊事・買出しなどを当番制でこなします。また、関取や親方の身の回りの世話をする付け人としての仕事もあります。
このような生活の中で、本場所の土俵で好成績を残し、番付を上げ、いつか関取になることを夢見て、力士達は日々精進しています。大相撲の力士は全員で750人程度おりますので、約1割の狭き門を目指しています。