化粧まわしと外国人力士

明日から大相撲の秋場所が始まります.秋場所を目前に控えたこの時期のニュースを,化粧まわしにからめて軽くおさらいしてみました.

新入幕の琴欧州にブルガリアをイメージした化粧まわしが明治乳業から贈られたという話題が目をひきました.まわしの下にあしらわれたバラの花は,同国のシンボルとのこと.同様の記事が数多く報じられています: スポニチ | サンスポ | asahi.com

同じく新入幕の露鵬であるが,化粧まわしに関しての扱いはあまり大きくありません.それでもネット証券会社のユナイテッドワールド証券が化粧まわしを贈ったとの記事が毎日新聞に記載されています.報知新聞の記事によると,化粧まわしの柄は,北オセチア共和国のシンボルである白ヒョウを黒地に描き,その口から飛び出している白星が発光ダイオードで点滅する仕掛けになっているとのこと.電飾まわしとはなかなか景気が良い.
この露鵬には2つ違いの弟がいて,名古屋場所後に十両昇進を決めていました.初の外国人兄弟関取の誕生です.実は,こんな二人の故郷が大変なことになっていました.北オセチアの学校人質事件です.子供を含めた死傷者が300人以上という痛ましい結果に終ったこの事件ですが,その中には露鵬の知り合いも含まれていたようです.
黒海の故郷グルジアで昨年起きた無血クーデターといい,今回の人質事件といい,世界にはまだまだ紛争の絶えない地域が数多くあります.そんな故郷を後にして異国日本の地で相撲という独特の競技に飛び込んでくる外国人力士達には,平和な生活に慣れ親しんだ日本人にはうかがい知ることのできない何らかの覚悟があるような気がしてなりません.

そんなことを考えながらニュース記事を一通り眺めていたら,毎日新聞の「揺れる国技」(上)(中)(下)が目にとまりました.日本人はぬるま湯的なのかどうか,現役引退後に協会に残らない外国人力士,和製にこだわる相撲部屋などを論じています.