事故が起きてから列車のドアが開くまで

電車がホームに入線した時に事故が起きたらどうなるのか。

先日、生まれて初めて遭遇した南武線武蔵中原の人身事故(id:omochikun:20050601)では、事故発生後 7-8分経った頃に、そのままの停車位置で前から2両目のドアだけを開けて乗客を降ろしてくれました。一方、Live Doorの記事「事故直後、なぜ列車ドアは開かないのか?」を読んでみると、電車を「所定の位置」に停止させない限りドアを開けることはなさそうです。しかも、この記者さんの場合には、電車のドアが開いたのは事故が起きてから25分後。同じJR東日本でも路線・駅によって対応が違うのでしょうか?

 25分後、「列車は安全確認をしまして、車両を所定の位置に移動します」とアナウンス。ホーム入線の直後での接触だったらしく、車両はかなり前まで移動する。そして、ドアが開く。「車両はしばらくこのまま停車します。お急ぎの方は・・・」とのアナウンスで、併走する横須賀線ホームに移動する乗客が増える。

・・・中略・・・

 JR東日本に、事故直後にドアが開かないのは何故かと問い合わせたところ、「車両が所定の位置に停止していない状態では、乗客が落下する恐れがあり、安全のためドアを開けることはしていない」という。ホームに到着している一部車両のドアだけ開けることも「指導」があり、一切していないとのことだ。

「所定の位置」ですか。先日遭遇した事故では、所定の位置に電車を移動させることなく降ろしてくれましたけど、その場合が特殊だったんですかねぇ。確か、「左足が車輪の下にはさまれている」というようなことを救助隊の人が言ってましたから。これでは、救出活動が一通り終わらない限り、電車を所定の位置に止めることはできません。それでも救出活動の途中で乗客を降ろしてくれたということは、状況確認とか現場保存とかができていたってことなのでしょうか。ちなみに、たとえ乗客を降ろしたとしても、事故に直接関係しているところは、白い布や青いシートで覆って直接目に触れないようにしていました。スプラッターな状況はお客さんには見せないようにしようということなのでしょう。